先日のブログでも紹介した、
とうぎ建設さんの「大久保の家」オープンハウスに行ってきました。
施主のTさんのご厚意で、新築のお宅を開放していただきました。
IMG_1092真剣にお家を考えている皆さんが、集まりました。

今回は、家の中心である、ケヤキのビッグカウンターテーブルつくりをBC工房が担当しました。
「施主のTさん」、「住宅の設計・施工とうぎさん」、「家具のデザイン・制作BC工房」、
この「3者のコラボレーション」をていねいに時間をかけてやったことで、
こんなにも気持ちのいい「家の中心」ができました。
「自然と人が集まる。話す。食べる。」そんな場所になりました。

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3者のやり取りをボードにして話してくれた、現場担当の山本さん。
お世話になりました。

このキッチンカウンターは、BC工房にとっても、驚きの傑作でした。
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キッチンの床を38cmさげ、掘りごたつにすることで、
この370cmのカウンターは、見た目の高さ30cmになります。
下がったキッチンに立つと、天井高さは約280cmで開放的。
ご主人が、隣の和室でごろごろしたい。
その目線と、キッチンで立つ奥さんとの目線が合うように、設計されています。

これだけの大きなカウンターなのに圧迫感は全くなく、
この広さで、これだけの拡がりを感じられる。
何度も、ビッグ無垢板キッチンカウンターをやってきましたが、
こんな「ひろがる」ビッグカウンターははじめてでした。驚きました。
そして、このケヤキと出会って、見抜いたTさん。
大きさ、形、色、すべてがこの家にぴったりでした。


今回のオープンハウスのパンフレットのなかで、
とうぎさんは、
 〜人の生活は食の周りに集まる。
 「キッチンは料理をつくるための合理的な工場ではない」
 「キリストが最後にしたこと、それは食事である」
 このソットサスの言葉は人の有り様を伝え、
 ヒトの最も原始的かつ自然な欲求が食にあり、そこで集うことなのだろう。〜
と書かれてました。
挨拶でも、「こんなかたちのアイランドキッチンをずっとやりたかった。」
とおっしゃってました。

BC工房もずっと、無垢板テーブルで、「食べる、しゃべる、集まる。家の中心をつくる。」
ということをしてきました。
僕らも、「こんなかたちの無垢板アイランドキッチンをずっとやりたかった。」
Tさん、みんなずっと、やりたかったことをかなえさせてもらいました。
ありがとうございます。

今回の家づくりは、Tさんご自身が、間取りなどの基本アイディアを考えたそうです。
とうぎさんは、その希望を実現しながら、提案をしていく。という、
とうぎ建設の「施主様参加の家造り」でも、かなり施主さんががんばってやられた家でした。
BC工房にも、Tさんはケヤキの材を選びに、藤野の山の工房へ来てもらったり、
途中でも、何度もお店に来てもらって、とうぎさんとも何度もやりとりしました。
建築全体で考えたら、Tさんととうぎさんのやりとりの量は膨大だったと思います。


いつも、とうぎさんの家に行くと、
「どうしてこんなに居心地がいいんだろう」と思います。

具体的なアプローチを一部聞きました。
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いちばんはじめに考えるのが、
「陽の取り入れ方」だそうです。
上の写真のように、真南はどっちか、土地の高さ、隣家との距離など正確に測って、夏至〜冬至までの陽の入り方をしっかり押さえるそうです。
「光の取り入れ方」、「西日の遮り方」、人にとって光をどう取り入れるかを
考え抜いているそうです。ただ明るければいいものじゃない。
この家でも、ちょうどこのカウンターにいると、眩しすぎない光を感じながら、
照明やテレビに頼らなくても、ただ、居れる。そんな気がしてきます。

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施主さんとの濃密な、長い時間をかけたやりとりのなかで、
施主さんの願いを引き出して、そこにさらなる提案を重ねる。
それを実現するために、全員で一生懸命に考える。
「愚直」と言ったら失礼でしょうか。
でもこの「愚直」なまでの住宅への、施主さんへの愛情が、
とうぎ建設さんの家の「居心地のよさ」の本質だと思います。

家具を「愚直」にやりぬこう。そう思いました。
とうぎさん、Tさん、これからもよろしくおつきあいください。


横浜BC工房
KAZU 



とうぎ建設 四季自然建築アトリエ
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