「20代でも、こういうテーブル、買う人いますか?」

暑かった8月のはじめ、
28才と27才のOさんご夫妻に聞かれました。

「すごいいいですよね。こういうホンモノのテーブル。
 でも、賃貸の家だし、まだ早いのかな。とも思うんですよ。
 金額もするものだし。 でも、やっぱり、いいですね〜。」

そう聞くと、思わず熱く語ってしまいました。

「20代のお客さんは、少ないですが、いらっしゃいます。
 無垢板テーブルは、ず〜っと、使えます。
 壊れることは、まず、ありません。

 毎日、食べる、話す。仕事をする。
 時々、たくさんの人を呼べる。集まる。
 何でも、ここでできる。
 引っ越しても、どんな所に住んでも、
 このテーブルと、マイチェアがあれば、
 そこがOさんの家になる。

 これから、お二人でつくっていくくらし、その土台になります。
 20代でつかいはじめたら、80才になるまで、50年以上つかえます。
 いろんなドラマが、このテーブルの上で、繰り広げられるでしょう。
 毎日の食事が、ちょっと豊かに、おいしく感じる50年。
 家の中心に、みんなで集まる場所がある50年。
 20代から、無垢板テーブルをつかう。
 もちろん、高い買い物ですが、
 長い目で考えたとき、この投資は、絶対に何倍にもなって帰ってきます。
 20代で早すぎる、ということは、決してありません。
 むしろ、早いほうが、絶対にイイです。」

などと、
自分も20代から無垢板テーブルを
つかってきて、つくってきて、納めてきて、
の思いをわーっと話してしまいました。
   
       ・   ・   ・    

お盆過ぎ、また、暑い日。
Oさんご夫妻が、また、来てくれました。

「決めました。このテーブル、買いに来ました!
 椅子もいっしょにお願いします!」
20代岡野さん
ふたりは、未来に向けた、前向きなエネルギーにあふれていました。

       ・   ・   ・    
 
夏の終わり。8月最終日。
今日もまた、暑い日。

Oさんのお家にテーブル、椅子の納品に行きました。
okano
引っ越して1週間の、まだ荷物の少ない二人の新居。
ここから、はじまるんですね。
「がんばりましたよ〜。」とご主人。
chauchau
かわいいチャウチャウ椅子が奥さんと一体化しているようでした。
テーブルのふっくらした感じともぴったり。

Oさん、ありがとうございます。
お二人に会えて、初心を思いかえすことができました。

ずっと、誰かのくらしをささえる家具をつくる。
20才の時に思ったこと。
続けていこうと思いました。

BC工房
KAZU